入れ歯というのも存外面倒なもので、保険では色々な制約がある。
作って6ヶ月以内は新しく作れないし、何かあったときの修理も通常の半値でやらなくてはいけなかったり・・・
だからこそ、歯医者は入れ歯を作るときは慎重を期するわけだ。
しかしながら、どんなに慎重にやったところで保険の入れ歯。
材料も決まっているし、お金を賭けすぎてこちらが赤字になっていてはしょうがない。
で、妥協と納得のバランスで創っていくものであるのが真実だ。
しかしながら、こちらが思いもよらぬハプニングも存在する。
たとえば、師匠の走る歯医者先生のところには
屋根の上から下に居る知人と話をしている最中に入れ歯が落っこちて・・・
木っ端微塵になってしまったという笑える話があるらしい。
で、時々いらっしゃるのが旅行中に失くす方だ。
いつもの習慣と違うことをしなければならないのが仇になる。
他人と食事をしている時に、見られない様にティッシュに包んでおいたらそのままゴミ箱に行ってしまう羽目になったとか・・・
開業前の修行中にあった事
入れ歯を新しく作りたいと言う患者さんが居た。
それまで使っていた入れ歯を持ってきていたが、ワリと普通の入れ歯だ。
何が問題なのか?口に入れてもらおうとするが拒まれる・・・
で、よくよく話を聞いてみたら
トイレで痰をカッっと吐こうとしたら入れ歯が飛び出して便器に落下したとか。
もう口に入れる気がしないので新しく作って欲しいと・・・
少々笑える笑えない話だ。
他にもあった。
作ったばかりの入れ歯が破損してきた患者さん。
なぜだ?なぜこんなに早く壊れたのだ?
原因を究明すべく問診してみると・・・
テーブルの上においておいたら、その家の犬がオモチャにしてかじって壊してしまったらしい・・・
犬にとってはご主人の臭い口の臭いはするは、手ごろな大きさに形・・・
格好のオモチャだったのだろうな~
犬にはさぞ幸せな時だったろう。
しかしながら・・・
レセプト(診療報酬請求)の適用欄に 「犬にカジられ破損したから」
って請求しても突き返されるだろうな~と真剣に悩んだ事件だった。
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