歯科において金属アレルギーは、注意しなければならない
最も厄介なものの一つであろう
もっとも、一部おバカなマスコミがおバカな民衆を煽ってくれるのだけは避けて頂きたいものである、というのは、歯科医師の大半が思っているだろうが
以前、TVのナントカリサーチとか言う番組で、歯の治療で使われたアマルガムが金属アレルギーを引き起こす原因となる
等という事をまことしやかに言うものだから煽られる者の多かったこと
その番組で言ってたこと
「水銀アマルガム」
そんなもんねぇ!
もともと「水銀合金」の事をアマルガム
広義では「混合物」をアマルガムというのか、わざわざ「水銀」って言葉をつけて恐怖をあおってくれるものだから、脳構造単純にして思慮浅はかなる哀れなおバカどもが戦慄した
その番組ではアレルギーが現れた人の修復物をすべてチタンにしてアレルギーを克服したと言っていた
まあ、そんなこともしなきゃいけないこともあるのだろうが、修復物にチタンはよほどの事がないと用いない、インプラントはチタンだがそれは既製品だ
つまり、チタンなど技工の場で普段使わないものは寸法精度に問題がある
よしんば治しても、その後何年維持できるかは保証ができんだろう
その頃すでに開業していた友人のところに、その番組を見た人の一人が来院して言ったそうだ「今入ってる金属をチタンにして下さい」と・・・
「絶対そんな馬鹿が出てくると思ったんだ俺は!」
と・・・叫んでた静岡の友人の言葉が忘れられない
最近では漫画スーパードクターKの続編か、K2でも歯科用金属による金属アレルギーの事をやっていた
まれにそんなこともあるが、滅多に起きるものではない
アレルギーを頻繁に起こす物質なら保険適応になろう筈がないではないか
もっとも、現在と過去の治療においての差は認められる
以前は頻繁に使っていたアマルガムを現在は使用しなくなったの事実だ
その上で、アマルガム以外の物で修復している時は、なるほど問題も起こり得る
私としては、金属はすべて「金」でやらせてくれと強く言いたい
太極拳の合宿の折、先生が体調不良を訴えた
酒を飲むと、蕁麻疹だか出るそうだ「健康」が売りの太極拳なのに
半分冗談で言ってみる
まず、アマルガム修復をしてあるところを全部治してみてはどうか?と
その際は私のとこに泊まり込みで治療をし、儲けさせていただいた揚句
いい機会なのでつきっきりで指導を受けようというなんとも浅ましい魂胆
だが、その場におられた兄弟子の一人が仰った
つい最近、腕時計やネックレスなどの金属を常時しているところがかぶれるので、修復物として使用していたアマルガムをすべて除去して治療をやりなおした・・・
すると、症状が治まったのだそうだ
古代のヨーロッパ貴族も鉛のワイングラスでみんな中毒になったとか言うのはよく聞く話
口の中に常時入っている金属はそれ以上に注意すべき物である
そんなことを再度考えさせられた合宿だった
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