どんな人でも春には様々な思い出があるのだろう
良い思い出も良くない思い出も
今年の春は多忙だった
以前も書いたが、祖母の事
この4月の初めに逝きました
2月の初めに嚥下障害をこじらせて入院して
久しぶりに見た婆ちゃんは今にも死ぬんじゃないかという感じでショックだった
その後、今更ながら見舞いに通った
嚥下障害なら口腔ケアで少しは良くなる筈だと
口腔清掃、唾液線マッサージ等を行い・・・
結果、一時的に回復して食事をするまでになった おそらくは専用食だろうが
少し安心した もうちょっと持つだろうと
だが、3月末に再び体調を崩した
弟と電話で話し
そんな話はありえないのだが、この人は不死身であると思っていたのかもしれない
あまりにも逸話の多い婆ちゃんだったから
昨年、朝の連続TVドラマ「カーネーション」があったが・・・
どうにも主人公の糸子とキャラクターがかぶった
そんな感じの人だった
この人の凄かった所は なんと言っても7,8年前に発見された
病院で検査を受けて解ったのだが
脳が異常だったらしい・・・
CT撮ったのだったか それで判ったらしいが
なんと、30代の脳だったという
人間歳をとると、脳は委縮するものだ
だが、この婆ちゃんの脳 ほとんど委縮が見られなかったと云う
ちなみに、私の母が、2年前?頭をぶつけて念のため脳を調べた
・・・歳相応だったと云う事
脳がしっかりしていても、口から物を食べれなければダメということだ
開業したての頃 婆ちゃんの歯を治し 入れ歯も作った
今の私なら絶対やらないだろう 肉親に保険の歯を入れていた
開業間もなくカネが無かった頃、患者になってくれていた
婆ちゃんの入れ歯がでてきた
今ならこんな未熟な物は作らないだろうという義歯
納棺せずに形見として、戒めとして貰って来た
納棺には福岡町の岸渡川の桜の枝を1つ切って入れた
この川には桜並木がある 工事してそれを作ったのは
当時町長をしていた爺ちゃんだった
婆ちゃんはそれを誇りにして、春が来るたびに言っていたから
軽犯罪と解っていたし、桜切るバカ梅切らぬバカとも言うが
葬儀の際には高岡市長が来ていたのだが弔辞で叔父がその桜の事を白状したし、まあいいだろう
桜を切って婆ちゃんに手向けたのも 今後の記憶の一つになるのだな・・・
さまざまの こと思ひ出す 桜かな