富山にはバタバタ茶というものがある
おそらくは富山の東でよく飲まれていたものであろうが、実家にもバタバタ茶のセットがあった
専用の茶筅でバタバタと泡だてて飲むのだが
あの塩気は肉体労働した後には丁度いいのではないか?って味だ
庶民が金持ちのマネをして茶をたてはじめた・・・なんて話も聞くが詳しくは知らない
なんだか蓮如上人と関係あるらしく、宗教的な匂いもある
まあ、結局は庶民にいきわたり話の続く限り飲み続けるとかいう・・・
風情もくそも感じないものだ
面白いけど
富山は面白くも誇らしい茶の文化が残っている
こんな風習は他の土地ではなかろう・・・そう思っていた
しかし、先日TVを見て驚く
松江の事を取り上げていた番組だ
松江は学生の頃に演奏旅行で行った事があったが、神秘的で美しい土地だった
私が次男坊なら故郷の富山は捨てて松江に移り住みたいと本気で思ったくらいに
松江と言えば江戸時代の代表的な茶人である不昧公の土地
お茶も煎茶ようの小さな湯のみで飲むとか、独特の文化が根付いている土地であるが・・・
よもや富山のバタバタ茶に匹敵するような茶があるとは思ってもみなかった
この茶も独特の茶筅でたてるようだが、茶筅に塩をつけてからたてていた
そして、漬物や飯を茶の中に入れて飲むらしい
武士やらたたら鉄の職人が片手で飯を食えるように・・・とか言う説もあるが
それだけなのだろうか?
ぼてぼて茶は飲んだ事が無いので、味は何とも言えないが
バタバタ茶と妙に似通った所がないか?
まず茶筅、ぼてぼて茶の茶筅を二つにすれば、バタバタ茶のものと同じくなる
そして味、バタバタ茶は塩気のある茶、ぼてぼて茶は塩を付ける
要するにどちらも塩味がある模様
そして、なんといっても名前
ばたばたとぼてぼて・・・
ここまで共通点のあるモノが、果たして関係なく発生したものであろうか?
むう・・・私が民俗学の研究者なら間違いなく研究対象にした事だろう
兎も角も、いつか松江に再び行ってこれを飲んで来ようと心に決めた
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