少しおかしいと思った
チューリップフェアでの影絵のショー
客のほとんどは親子連れである
たまに違ってもカップルだろう
この歳で女一人で1番前の席に座るか?
そして、この時はおかしいと思わなかったのだが
私の体に持っている荷物
衣服かカバン?が、ほんの少し触れているのである
ここもポイントなのかもしれない
しかし、どれも神経質に気にすることでもない
そのまま影絵のショーを楽しむ
私は時々娘の方に体を大きく倒して、難しそうな事を説明していた
ここもポイントだろう
簡単なショーが終わり、演目の「おやゆび姫」が始まった
あらすじをあらかじめ読んでおかないと、子供には少し解りづらい所があるかも知れない
あらすじをもう一度娘に説明しながら観賞しようかとあらすじをポケットから探す
が・・・
ない・・・
確かジャージの左のポケットに入れたと思ったがジャージの左のポケットが空だ
おかしいと思いあたりを探すがない
そして、隣に座った女も消えているのである
もしや?と思った
しかしながら、ショーの最中であるし
盗られたとしても、そのポケットにあるのはフェア会場の地図とおやゆび姫のあらすじが2つ
後でゴミ箱に捨てなきゃいかんと思っていた程度の物
後で周りを見て、それらが落ちていないのなら決まりだろう
そしてショーが終わる
ショー事態はとても面白く感動的だった事は書いておかなくてはなるまい
立ち上がりある程度周りの客が居なくなるのを確認
しかしながら、どこにも地図もあらすじもない
それらしきものを自分の物と勘違いして拾ったような人も居ない
何しろ一番前の端の席だ、よくみえる
もはや疑いようはない
あの女・・・スリだった模様
そして、スリがあのようなものだとも初めて知った