数週間前の土曜日 仕事を終えてエリと富山市のカフェに
そしてその帰りに少し足を延ばして アピアっつー店に立ち寄る
ここの中の酒屋にいい地ビールが沢山あるのだ
店長はワインの方が好きらしいが、横手時代に湯田の店で鍛えられた私には、正直に言ってあの程度では少々物足りない
もっともその湯田の店長も何を思ったか山口に行ってしまった
なんで本州の端から本州の端へ行ってしまうのか たまにとんでもない事する人だったが
それは兎も角いつものようにビールを物色
以前は重たい黒ビールばかり飲んでいたが、最近の嗜好はIPAになってきている
インディアン・ベール・エール ホップ効きまくっててえらく苦いがそれが最高に美味い
1週間分買って帰るが、その店内で箸を売っていたのを発見
よく見ると福井の若狭塗り箸ではないか・・・
箸なんてものは口の中が食べ物を運ぶだけのモノ 昔はなんら気に止めていなかった 実家では鹿の角の箸を使っている 丈夫でいい
なにしろ急いで食ってベキっと箸の先端噛み砕いてしまった事は1度ならずある
たまに塗の良い箸が出てくるところでモノを食べる時は緊張して食欲がわかないくらいのものだった
だが、2年くらい前か?NHKの朝の連続ドラマ「ちりとてちん」を視た
主人公の爺ちゃんと父ちゃんが若狭の塗り箸職人で、ヒロインはその背中を見て育った
その時初めて、箸ってのは機械生産じゃなくて、職人がシュッシュシュッシュと丹精込めて作るモノだと理解する
まあ、そんないい箸と遭遇する機会なんて無いだろうが、これからは箸も注意して見ておこうと・・・それから1年半くらいか
ようやく私の心を揺さぶる箸を発見
しかし、私はモノを買う時に心がけている事がある
初めて見たモノをその場で買わない
最低でも1日置く・・・心の整理をつけるのである
ここで冷めてれば、買わない 危うく衝動買いするところであった・・・ってことになるのだが
何日たっても欲しいモノは買う
で、この日は帰って件の苦いビール飲む そして悶々とした1週間
あの箸売ってたのはアピアの中の店じゃなく、出張で来てる様な店舗だったので今度行ってもないかもしれない
無かったら諦めるがあったら買おうと言う結論に達する
で、1週間後・・・場所は違ったがまだ売っていた
もう一度よく吟味
よく見るとどれも微妙に一つ一つ模様が違う 一つとして同じものはない
コレは機械じゃなく職人の手作りであることの証明だろう
買いました そんな高価すぎることもなかったが安価くないのも事実
この日はビール買わずに箸買って帰る
私にしてはかなり奇跡的な日だった
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