私の習う日本陳式太極拳学会の先生(老師) 及川重道先生は強い。
もう50過ぎておられるが、簡単に投げ飛ばされてしまう。
この先生を押すことが出来ない。
力を受け流されてしまうのだ、こちらは力が全く入らない。
子供の頃、水にビーチボールを沈めようとして なかなか出来なかった思い出はないか?
そんな感じだ。ヌルリツルリと回転してしまうような・・・・
先生は1歩も動かない。
しかし、この先生もその師匠 陳小旺先生に対してはそんな感じだと聞く。
上には上がおられるものだ。
この 小旺先生、以前は日本にも良く来られていたのでその達人のパフォーマンスを見た兄弟弟子は多い。最近はYou Tube などで動画が見られる。
残念だが、私はそのパフォーマンスが終わった後でその場に着いた。地方の者はソンだ
聞くところによると、上記のようなことは簡単にやるのだ。しかも押しているのはいかにもゴッツイ外国人とかだ。
だが、そんなのはまだまだ序の口である。
この方は、その上 片足でそれをやる。しかし、そこから1歩も動くことはない。
しかしそれでもまだまだ序二段だ。
その上、片手にコップを持って飲み物を飲みながらやるのだ、余裕そのもの笑顔がこぼれておられる。
しかし、それでもまだ3段目だ。
両手を握らせる、別々の人に 極めてみなさいと言われて、その二人は関節技をかけようとするが・・・・ヌルリスルリとかからない、どうやっても無理だったらしい
しかし、それでも十両だ(いや、十両は相当強いが)
兄弟子の一人が語ってくれた、
その昔 小旺先生に「突いてきてみなさい」と言われて、胸の辺りに思いきり突きを入れたが・・・・渦を巻くように1回転したような感じで力が吸い取られ、拳が止まったと。太極拳をやってないと何を言ってるか意味不明だろう。
また、他の兄弟子は 小旺先生に押してみろと言われて押したところ なんと自分がひっくり返っていたらしい。小旺先生は手など使っていない。
また、この間の合宿で聞いたが他の兄弟子は、小旺先生に指2本で押されたところ、そのままユラ~ッと倒されてしまった。それを見ていたほかの兄弟弟子が
「ウソだ、俺も俺も」とばかりに出て行ったが同じよ~に倒されてしまったらしい。
なにか胡散臭い気功術の見世物のように思われるかもしれないが、断じて違うのだ。
「ああ、やられてましたね。」と皆が言っていた。なぜ私はその場に居なかったのか?悔しい。
私のような超未熟者が言うのも滑稽だが、指2本がポイントではないか?
人間、押されると反発する どうしようもない肉体の反応だ、しかし人差し指と中指にかかる圧は違うのだ、強いほう弱いほうがある。その微妙な力加減で、次はこの指次はこの指と、実に反射的に押していくことにより、相手は重心を失い倒れる・・・・・と、言った感じだろう。
現代に生きる達人である。
上には上がいる。
Re:上には上がいる。
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