前に書いたが、シーバス・リーガルでウィスキーが美味いと知ってしまった。
大学生になった頃はバブルがはじけて間もない頃、現在2000円程で買えるシーバス・リーガルも、当時は5000円~6000円。手が出るものではなかったが、少しずつ安くなっていった。
ディスカウントショップも増えていき、それに従い酒の値段がどんどん安くなっていった。学生には嬉しい話である。
ある日、ウィスキーには種類があると知る。
スコッチウィスキー、アイリッシュウィスキー、テネシーウィスキー、ジャパニーズウィスキーなど産地があることは案外早く知った。
しかし、それ以外にもシングルモルト、ヴァデットモルト、ブレンデッドモルトという種類がある。
シングルモルトは単一の蒸留所で1種類の麦から作られるもの。
ヴァデッドモルトは、モルトウィスキーを混ぜて味を整えたもの。
ブレンデッドはさらに、グレーンを加えたものだ、簡単に言えば。
シーバスはブレンデッドになる。
となるとやはり、シングルモルトというものに興味が湧くではないか。
前回書いた、部室から寮への帰り道にある酒屋で教えてもらい
ザ・グレンリベットを飲んでみた、これは政府に公認された最古の蒸留所の酒であるらしい。
飲んでみて驚いた「これがウィスキーか!」
一口飲んで最初に思った素直な感想である。
今まで飲んでいたものとは別の世界の味であった。
初めて飲んだモルトがこれであったことで、シングルモルトが好きになってしまった、このことは幸運だったのか不運だったのか?未だに答えは出ていない。
向こうでは紳士が昼間から飲める唯一のウィスキーとか・・・時代や場所が変わっても人類の考えることに差はないらしい。
そこまでして飲みたいか・・・
その後も、色々なモルトを飲んでみた。
単一の麦から作るだけあってか、1つ1つがとても個性的だ。
そして、とうとう禁断の果実・・・アイラモルトに手を出してしまった。
スコットランドのアイラ島には現在7つの蒸留所があった筈だが、そのどれもが個性豊かである・・・よく言えば。
悪く言えばクセがありすぎる。
初めて飲んだアイラモルトはボウモア、アイラモルトの入門編と言われるウィスキーだが、驚いた
「昆布でダシでもとったのか?」
それが、最初の感想であった。
これは、海の香りとか呼ばれるアイラモルト独特のピートの香りだが当時はそんな感想しか出ない。
最初に飲んだモルトがこれならこんなに酒好きにはならなかったのに・・・
そして、この酒はミニチュアボトルが売っていなかったので750mlを1本買ってしまっていた。
これを1本空けるのはきっつい・・・
仕方なしに毎日飲んでいたが、不思議なことに慣れてくるとそのピートの香りがやみつきになったきた。
1本空く頃にはすっかり好きな酒になってしまった。
あの独特の匂いを香り・・・と呼ぶようになってしまってはもうおしまいだ。
その後、富山に帰ってきた私だが、高岡は恵比寿通りのバーRob Royと出会う。
その店のボトルは2/3~3/4はシングルモルトなのだ、時々足を運び楽しんでいる ロクなものではない・・・
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