ある有名な指揮者の話 演奏中に地震があった・・・
だが、その指揮者 テンポを狂わすことなく演奏しきったという
マエストロというのは存在自体がカリスマである
地震が起きても怯むことなく己の演奏を続けることのできる者
もし、その地震で失敗しても人々は言うだろう
「あの天才でさえ演奏を失敗するような天災であった」
と・・・
しかしながら・・・
この話の裏は私には予想がつくのである しかも大したことじゃない
指揮者よりむしろ 地震の中で演奏した演奏者を讃えるべきなのである
なぜなら、私にもあるのだ
地震の中で棒を振った経験が
たしか私が大学の3年か4年?
在籍していたオーケストラ部で行われた部内の演奏会
アンサンブルの夕べで・・・
ブラスバンド演奏だか学年演奏だったか
細かい事は忘れてしまったがその時のことである
当時、盛岡では地震が多発していた
震度3くらいのものは日常茶飯事 岩手山が噴火して進級試験が無くならないものかな~と周囲のものと毎日のように話していたのを憶えている
ちなみに岩手って地震が多かった
太平洋側は日本海側よりも地震が多いんじゃあなかろうか?
大学に入学するまで富山に居た私だが、地震なんて4回位しか経験したなかった
大学に入って地震があった時に騒いだが、他の者は日常茶飯事らしく全くとり乱していなかったのが印象深い
秋田に行っても地震は少なかった
一度地震が起きると岩手の人とは違い、少し騒ぐ
それは兎も角・・・演奏中の地震であるが
私は全く感じなかったのである
指揮者ってのは前で立って激しく体を動かしている
その動きはおそらく震度5弱くらいなのではないだろうか
なので、それくらいの地震が起きないと感じないのだ
だが、地震が起こっていたのは解った
演奏者が急に集中力をなくして視線が宙をさまよっていたからだ
終わった後、やはり地震があったと演奏していた者が口々に言う
「途中でも止めてやり直せば良かったんじゃない?」
とかなんとか・・・
フム・・・思い返してみて
地震の中で棒振りきった私を・・・誰も称賛しなかった気がするわ
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