合宿は島根県
時折りしもO-157が流行りまくっていた頃だった
合宿の温泉場に大きく「stop the 食中毒」とひでぇセンスのコピーが入った看板が毎日目に入った
「春の祭典」のFgは全部で5人 1stから4thまでのファゴットと2人のコントラFg コントラの2ndはFgの4thが持ち替えで吹く
問題の冒頭のソロを吹くのは鬼のパートリーダ蜷川さん
このオーケストラでこの人を知らない人などいなかった
ソロの見事さはプロ顔負けのもので大絶賛されていたものだ
パートの面子は適材適所に配置されていた
2ndは1stにトラブルがあった時にフォローに回れるように実力者のK・田村君
3rdはパートの真ん中で上下をつなぐ役目を亀子君
4thはコントラ持ち替えが可能な器用な奴、赤松君
そしてコントラの私はFgを吹かずに済む・・・
で、冒頭の超ド級のソロを鬼の蜷川さんが担当する
この人の支配下のパート構成員はいつもビクビクしながらやっていたものだったが、さしもの蜷川さんにとってもこの「春の祭典」は大曲であった
パートの一番端っこに座ってる私にまでその支配力は及ばない
隣に座ってるコントラ持ち替えの赤松君に太極拳の基本技などを教えたり
くだらないギャグをかましたりして遊んでいた
しかし、この赤松君
コントラFgを持っている時は私の仲間になって一緒に遊んでくれるのだが
Fgに持ち替えた途端にエリートづらして、いかにも「僕は君の仲間じゃないよ」
という露骨な態度を示すいけ好かん奴に変貌を遂げるのである
「コントラだってFgです」という意見は通らないのだ
私に限ってのことかもしれないが・・・
だが、この時のFgの面子
プロのトレーナーが絶賛するほどであった
5人が合わせる部分がある・・・
「プロでもここまでいかないよ」
と和久井先生あたりは褒めちぎってくれたものだが・・・
私が「どうでしたか?」と聞いたら
「凄くいいよ、全然邪魔じゃなかった」とか・・・
なんちゅー言いぐさか
兎も角も辛いながらも楽しい合宿を終わらせて演奏会本番
プラバホールと言うやたら響くホールだった
あまりの響きから「風呂場ホール」とまで呼ばれているほどだという
見事な蜷川さんのソロから始まって演奏がスタート
あーゆー本番の独特の雰囲気って忘れられないよなぁ
練習の時には絶対に出ない緊張感
本番だけのライトアップと本番の衣装が緊張感をいっそう引き立てる
演奏が終わって泣いている蜷川さんの鼻をすする音が響くくらいのホールだった
その後宴会で街を歩き回った
その時の松江の街の美しかったことも忘れられない
ほんとにいいとこだったな、松江って また行ってみたいものである
・・・そういえば、この時は外にも4曲くらいやったハズだが何の曲やったか憶えてないな
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