指揮者の呼吸にオーケストラの意識が集中する
「運命」の3楽章から4楽章の始まりは続いており 指揮者の出すタイミングが全てと言っても否定できる者は・・・
居るかどうか知らんが少なくとも岩手医科大学管弦楽団は指揮台に乗ってるポンコツ指揮者にすべてを託す スゲー博打
・・・夏の演奏会はそろそろこいつには荷が重いと思うのだが
暑くて途中で疲れてやる気がなくなってる様な感じ・・・
ジジィにゃ辛いわな
それは兎も角も4楽章が始まる
4楽章から吹き始めるのはコントラFg.だけではない
後ろで吹いてるトロンボーンもそうである ピッコロもか
たまに演奏会に行ってみると良い
前日に前夜祭でもあったのか知らんが、寝てるプロをたまに見かけるものである
コントラFg.とトロンボーンで・・・
だがアマチュアの我々にはそんな余裕はない
4楽章のゴージャスな出だし コントラFg.の低音にトロンボーンが乗る
コントラFg.が上手いほどトロンボーンの音が遠くに飛ぶ感じである
本番はどうだったか知らないが・・・
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雛段と一体化したコントラFg.の低音が音響の良いステージの力を借りて空気を揺るがす
部室で練習した時よりも心地よい響きが楽器と私を包んでいた
かなり特殊な「運命」であったがそれも心地よくコントラFg.とコントラバスの調和に他のさまざまな楽器が折り重なっている
8分音符の分散和音が練習の甲斐ありとばかりに飛ぶ
コントラFg.を借りる事の出来た期間は2週間に満たなかった
だが、その前の結婚式の余興と何年も昔からの経験によって得た練習法
それらすべての集大成ともいうべき音を・・・
現時点での私は出していたと確信する
自分が楽しむため・・・と云ったモノも確かに存在する
が、私を取り巻いた様々な人達の為にも練習した
この感覚は現役生の頃はとても希薄だったろう
「失礼が無い」という程度のモノから「満足感を得て貰いたい」
と・・・タテマエではない 全てに報い感謝する 仏教で言う報恩感謝である
遂に私は奥儀を会得したか・・・(すげぇ自己満足)
楽器は人に借り、練習にはあまり顔を出せず、新婚の身なのに家計を圧迫するような所業・・・
少なくとも、今回面倒をかけた周りの人達に認められないのでは 私は2度とステージに立つ資格は無いだろう
・・・いや、また昇る気かと言われれば返答に困るのだが
しかし、その人達に納得してもらうためにも吹いた
異色でありながら納得もいく「運命」の解釈
その中での自分の役割を精一杯果たそうと・・・
・・・曲も後半にさしかかる
現役部員の、特に執行部は何を思うのか
「やっと終わる」と思う反面「もう終りか、なんだか淋しい」と思う
現役時代はそんなものだろう
「時」という4次元の芸術を扱う音楽は
きっと3次元の我々に対して計り知れないモノを与えているのだ
吹けてなかった最後の分散和音
ゲネプロが終わってイメージトレーニングの最中である
ドミソドミソ・・・までが上がって行き ミドソミドソミドと降りる部分がどうしても2つほど音が抜けてしまう
が、イメージを重ねると ソミドソミドソミドと下がれば良いだけと気付く
この時点で勝利を確信・・・絶対吹ける
・・・ていうか何故こんな簡単な事に気付かなかったのか?
楽譜付きの音楽に触れ合ってねぇな~と反省しつつ・・・
本番のソコ・・・本番のステージのみ完璧
こんなこと現役生ではありえない
っていうかあっちゃならない
いつも的中率100%に持って行くのが現役の練習である
オッサンのマネしないようにと・・・内緒にしておくしかないだろう
ところで最後・・・休符の所でポンコツ指揮者が間違って棒振った
またやりやがった・・・あの指揮者 もうダメ
最近そんなのが増えている
正直・・・もうアカンと思いました
終わった後・・・拍手の中で笑いをこらえるのに必死だったこっちの苦労を知って欲しい
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