このタイトルは聞き慣れないのではないだろうか
妖精パックがどうのこうの・・・という物語、メンデルスゾーンの曲で有名だが
ほんの少し前までは「真夏の夜の夢」と呼ばれていた
いつの頃だったか「夏の夜の夢」になったのだ
知らない人は後者に違和感を覚えよう
それに「真夏」のほうが語呂がいい
しかし、mid summerを「真夏」と訳したワケだが正確には「夏至」を指すらしい
だが、日本語の「真夏」というのは夏真っ盛りでとっても暑い日なわけである
「夏至」の頃は「真夏」ではない だからして訳も「真夏の夜」から「夏の夜」に変わったと言うわけである
たまに三流の漫画や小説のタイトルで上のをもじって「真冬の夜の夢」なんてのを見かけることがある
チャイコフスキーの交響曲に「冬の日の幻想」ってのがあるのでそっちにして欲しいと激しく思う事があるが・・・そっちはあんまりメジャーじゃないのでしょうがないか
しかし、ヨーロッパの夏至ってのはイメージとして寝てらんないような気がしてならない
ウィスキーが好きなのでTV等でスコットランドの話をしてるとつい観てしまうのだが、あっちは夏至時分になると夜の八時になっても夕方くらいの明るさだとか・・・朝も日が昇るのが早い、おちおち寝てらんないのではないか
代わりに冬は起きるのいやだろうな~暗いのに・・・
話を戻すが、この「真」という文字
夏や冬には使っても、春と秋には使わないのが面白い
春や秋は移ろいゆく季節であるので、「真」というのが合わないというのが理由だそうである 日本語ってのは奥が深いなぁ
日本語でよく聞く表現に
「盆と正月がいっぺんに来たような」等という物がある
あり得ないような賑やかさを表す時に使われる言葉である
実際に真夏の盆と真冬の正月がいっぺんになど来るわけがない
これに似た表現を春と秋を使って行われるのをご存じだろうか
「吉野龍田の花紅葉、一時にどっと萌え立つばかり」
と言うのがある
吉野の桜と龍田の紅葉が同時に見られることなど時期としてあり得ないことだが
こっちの方がよりゴージャスな感じがする表現だ
日本語ってのは難しく、美しいなぁと感じさせられる
でもこっちのほうはバイオテクノロジーが進んだらあり得ない話じゃなくなるかもしれないな・・・と思ってみたり
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