これが普通の演奏会ならロビーにジュースやコーヒー飲みに行ったり
ちょっと良いプロの演奏会になるとワインがコップ1杯飲めたりする
それまでの曲に酔い、次の曲に期待する何とも言えない良い時間である
・・・が、大学オケの定演なんて 休憩時間はそれまでの苦痛をやわらげ
これから先の覚悟を決める時間なのかもしれない
我々は休憩時間を利用して、舞台袖に
演奏した人達をねぎらいに行く・・・
次々と降りて来る人達に声をかける
少々悔しそうな顔をして降りて来た6年生
うむ、残念だが練習の時ほどの精彩はみられなかった
だが、ステージなんてそんなものだ 練習の8割も出来ればかなり良い方だろう
その悔しそうな顔を見て
「ちょっと残念だったか?」
と思わず言ってしまった自分を呪う
泣き崩れた
やべぇ・・・このシチュエーションは傍から見たら俺が泣かせたみたいに見えるのでは・・・
いや、実際に俺の一言か?俺の一言だ 俺が泣かせた?
何もそんな事を言う事無かったのに なんと無粋でデリカシーの無い事を言ってしまったのか
6年生、最後のステージで少し悔しい出来だった
そんな事当たり前にある 特に6年は忙しく練習時間が少ない
なぜ一言「よくやった」と言えなかったのか・・・
帰り際、その子が人前で感情あらわにするのは珍しいと聞き よけい落ち込んだ
おろおろと立ってる事しか出来なかったわ
まさか肩抱いて慰めるワケにもイカンだろうしよ
やはりアレだ、OBは余計な口出しちゃいけねぇ 絶対
さて、休憩が終わりいよいよメイン ドヴォルザークの8番である
私が執行部の時の曲 もう隅々まで知っている曲の1つだ
丘先生の今回の指揮
彼のタクトにはマイブームがある
どこの誰を真似てるのかは知らないが
数年前に手をダラリと下げてたのは50肩になったんじゃあなくマイブームだった模様
で、今回の彼のマイブーム
「跳ねる」
途中途中で跳ねるのである どこで憶えた マンガにそんなのがあったが
あれは演奏者タイヘンだったろう
指揮の打点とジャンプのタイミングが合うワケねぇ
ご愁傷様だな~と見守る私が客席に居た