演奏会ではたまにハプニングがある。
演奏中に演奏者の弦が切れたり、指揮者の指揮棒が飛んでいったりしてしまうのだ。
しかし、そこはプロ。
楽器を取り替えて隣の人がなおしたり、素知らぬ顔で指揮をし続けたりする。
そういえば、小澤征爾は何年か前に『春の祭典』を振る際に指揮棒を忘れて行ったそうだ。その時の演奏はビデオで何度も見た。
「春の祭典」は結構メチャクチャな曲であるので、
(あんな曲だと、指揮棒持たないのか)
となんとなく思っただけだったが、この間のTVで真相が分かった。
指揮棒がないことが結構具合が良く、小澤征爾はそれ以来 指揮棒をもたなくなったらしい。ハプニングを新しいスタイルに変えてしまったわけだ。
ちなみに、愛用の指揮棒は師匠のを盗んだ物だったとか・・・とかくやることが破天荒だ。
しかし、中にはとんでもないハプニングもある。
これは学生時代にプロの先生が語ってくれたのだが。
演奏中にシンバルが鳴る、両手に持つ金色の円盤を叩き合わせて音を出す。
「ジャ~ン」
ハプニングはその時起こった・・・・片方のシンバルをつないでいた紐?が切れた
その場に落ちただけなら良かったのだが、なんと転がっていったのだ。
しかも、どこかに当たってくれれば良いものを 無情にも演奏者の間をすり抜けるように転がった。
1stヴァイオリンと2ndヴァイオリンの間の隙間が格好の通り道になったらしい。
そして転がったシンバルは指揮者の乗っている指揮台にぶつかり倒れた。
問題は倒れ方であった、
コインを回して遊んだ事があるだろうか・・・あれが起こったのだ。
「ショワン・・ショワン・・ショワンショワンショワショワ」
聞くに無惨な轟音を奏でまわったそうである。
いい加減 指揮者も頭に来たのか、指揮台を飛び降りて
「バン」
まわっているシンバルを踏みつけて押さえ、また指揮をしはじめたとか・・・・
正直、普通の演奏はいくらでも聴けるわけだから・・・
演奏会に行ったらそんなハプニングがあったほうが嬉しい。
無題
Re:無題
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