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富山県射水市 ほたる野歯科医院 院長ブログ  「この院長はこう語った」

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誰が為に警報器は鳴る

色々なニュースで忘れがちだが、先日東京で爆発事故があった。温泉のガスが原因とか、警報器は無かった様である。実に身近に爆発の原因があるものだ。背筋が寒くなるニュースだが、医療でもそのような話はある。
なんとオナラで爆死した・・・という話があるのだ。
いや、正確にはオナラではない。腸内のガスに、電気メスが引火したわけだ。
人の体内でさえそのようなことが起こる。

こんなことがあった、小学生の頃 掃除の時間だ。家庭科室のそうじが担当だった。

要約するとこんな感じだ。

小学生の掃除時間なわけだ、特に男子にとっては場所から動いてはいけないとはいえ、休み時間の延長のようなものだ。その日も友人Sとサボりながら話をしていた。

「友よ、あれをどう思う?」

「フム、何かねマイン・フロイント」

友人Sの指差す先にあったものはガス警報器であった。

「君はあれがオナラで鳴ると思うかね?」

「あれがか?いや、まさかそんなことはないんじゃないか」

「しかし人間の屁も燃えるというぞ、鳴っても不思議ではないだろう。」

「だが、そこまで精密に作ってはいないだろう。コンロから漏れてるのがわかればいいんだからな。」

 

無論、これらの会話は富山弁丸出しで、しかも小学生が語っているのであるから、こんな綺麗?には喋っていない。あくまで訳してある。

 

「しかし、それでは警報器の意味がないだろう、危険なことに気付かないと仕方ないぞ。」

「それはわかるさ、でもそんなに屁が危険か?馬鹿なこと言ってるんじゃあないよ。フロイント」

「なに!馬鹿とはなんだ友よ、聞き捨てならんぞ!燃えるものに反応せずに何のための警報器か!それともお前はこの器械の作り方を知っているとでもいうのか、見たことでもあるのか、昭和何十何年何月何日何曜日何時何分に見たのだ!」

「何をフロイント!お前こそ本当に屁が燃えるのをみたことでもあるのか!そう言われてるだけじゃないか!昭和何十何年何月何日何曜日何時何分に見た!」

 

なんということだろう、警報器が屁に反応するか、こんな馬鹿な話が今、この二人の友情を引き裂こうとしていた。口げんかは止まるところを知らず、意味不明にエスカレートしていく、そろそろどちらかが手を出さんとする直前、友人Sのこの言葉が二人の口論ピタリと止めた。

 

「よし、証拠をみせてやろう!!」

 

何!?証拠?ガス警報器が屁でなる証拠、つまりはその器械に向けて彼が・・・

この言葉を聞いた次の瞬間、鳴るわけがないと考えていた自分も、期待した。ワクワクしていた。

鳴れば、そう鳴れば面白い。素晴らしい実験だ、論より証拠、これに勝るものはない

彼は器用に警報器に近づけると・・・・

発射した。

     ・・・・・・・・・・・・・・

およそ品性とは無縁な音の後、静寂が我々をつつむ。

鳴らないのだ、そう、やはり鳴らなかったか・・・

ピーッピーッピーッピーッ

現実に起こると絶望感のある、それは音であった。

そう、鳴らないのはほんの数瞬だった、彼のそれが器械にしみわたるまで、ほんの少しの時間が必要だったのだ。

いや、器械の性能はもういい、わかった、いやわからない、かえってわからないことが増えた。どうするのだ?どうすればこの不快な音は止まってくれるのだろう。彼はもう何もしていないというのに。

なすべきことなくただ立ちすくんでいる我々の元に、それまで遠くにいた女子達が駆けつけてきた。

「どうしたの?」

「え・・・いや」

流石の彼も、女子の前で「オナラで鳴らした」とはいえなかった。

音は未だ止まるところを知らない、そうしているうちに女子達が、聞きたくない一言を口にした。曰く

「先生呼んでくる」

言うが早いか全員がその場を走り去る。そう、我々はこれを最も恐れていた。

先生に叱られる。

大人にとっては笑い話だろう、だが当時の我々にはとても笑える状況ではなかった。そう、最も望んでいたはずの結果は、最悪の事態と直結していたのだ。

不意に、彼は行動に出た、何を思ったか警報器を思い切り蹴っているではないか。

「やめろ、何してるフロイント」

「止めるな、壊せば止まるはずだ」

彼はもう錯乱に近い。なぜ壊れたか、先生に聞かれた後、「僕のオナラで止まらんようになったからです」と、そのほうが最悪ではないか。

再び立ち尽くす我ら2人、その時、口論に加わらず成り行きを見ていたI君が一言叫んだ

「これだ!」

彼の手にはコンセントが握られていた。そう、テーブルの死角になっていて気付かなかったがコンセントがあった。我ら二人も飛びついた、一人で充分なのに・・・

 

安堵の静寂が我々をつつんでいた。時間にしておそらくは2分程度のことだったであろうが、あの永遠に続くかと思われた不快な音はもう聞こえない。コンセントを再び差し込んでも心地よい静寂はなお続いたのだ。もっともコンセントを差し込む前に件の警報器を必死でフーフーしていたS君は理科の実験でも見せたことのない真剣な表情をしていたが。

少し遅れて女子たちが先生を連れてきた、だが我々の口から出た言葉は「さあ」「知らん」

この2言が9割を占めた。知らぬ、存ぜぬを貫き通したのだ。事態は収束を向かえた。

 

次の日の帰り、ホームルーム、いや、小学校では帰りの会と呼んでいたその時間。先生が言った。

「面白い日記があったので発表します。」

I君の日記だった

「今日、掃除の時間にS君がー・・・・・

すべてバレてしまいました。

なぜこれが音楽のカテゴリーにはいっているか?
それはオーケストラ仲間とこんな馬鹿話をよくしていたからだ。覚えている友人も多いと思われる。これを話すのが年間行事にさえなっていたのが懐かしいですね、蓮見君。

さて、射水市の歯科医院のホームページ そのブログのはずが、歯医者らしい話が出てこない。
これではいけません。
今日は午後が休診なので2本ダテにしましょうか。
このままだと少々イタいので。

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陳式太極拳 音楽(大学時代に管弦楽団に所属、ファゴットと指揮を担当) 酒(なぜかバーボンは嫌い) 犬(ポメラニアンを飼っている) 読書(漫画も多数)

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