18日の 医オケの縁 に書いたが、私は北オケに参加していた。
北日本の医科学生の有志を募って開催されるオーケストラだ。
毎年結構つらいものだが楽しかった。
いろんな人と知り合うことも出来た。
その中の一人、指揮者の鈴木先生という方が居られる。
この方はプロだ、ほとんど初めて振ってもらった指揮者のプロである。
それまでは岩手医大の定期演奏会で振っていたOB、そして先輩方。
皆、それなりではあるが やはりプロは一線を画している。
アマチュアがどんなに上手く振ろうが、プロと比較すると荒唐無稽にさえ見えてしまうのだ。
私はオーケストラの他に、当時から太極拳をやっていた。
そして同じクラスに、鍼灸の学校を卒業した同級生がいた。
その影響で、ツボをよく知りマッサージが素人ながら上手かったのだ。
(その同級生は肩とか揉んでくれた後、同じ事しろなどと言ってきたので・・・)
その情報が、指揮者の鈴木先生に漏れた。
合宿の合奏は一寸厳しい、そしてその年から花粉症になった私は調子が悪かった(言い訳)。
ソロがあったが、ボロボロ・・・・まずい、もっと練習しなくては・・・・
そう思わざるをえない。
合奏が終わったところで鈴木先生が、皆の前で言ってきた・・・
「キミ、後で僕の部屋へ来て」
ああ、怒られるのか?しかも呼び出し・・・・
これは相当まずいぞ・・・・・
皆がそう思ったらしい。
練習の後、覚悟を決めて先生の部屋へ行く・・・すると。
「ああ、マッサージうまいんだって?お願い」
ときた、
誰から聞いたものか、まったくもう緊張しまくったのによぉ。
だがプロの指揮者とマンツーマンで話をする機会はこちらも願ってもない。
マッサージしながら色んなハナシをした、そしてその時先生の体が妙なことになっているのに気付いた。
「あれ?先生 右半身だけ異様にでかくないですか?」
そう、こっているにしては異常すぎると思った。右上半身が左に比べて盛り上がっているのだ。
先生はおっしゃった。
「ああ、指揮者ってみんなこうだよ。ステージの衣装も特注だしね。」
なんと、これにはビックリした。
毎日 指揮棒を振るのが仕事の指揮者は右半身が以上に発達するのだ。
触ってみてわかったが、本当にすごい。目をつぶったら右と左で違う人としか思えないだろう。
指揮棒なんてスゴク軽いのに・・・・
そして、偉そうな指揮者がたまに妙な服を着ている理由もわかる。
特注にせざるをえないのだ、こんなに左右差があれば。
特殊なスポーツをしてる人みたいだった。
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